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【ウィッグ 抗がん剤 広島】FOR AC プロジェクトの起源

そもそも、FOR ACの成り立ちについて軽く触れておきます。

起源は石川県金沢市のHANABUSAという美容院にあります。

ざっくりですが美容業界には、業界の価値を高めよう!という目的で、ネイルやアイラッシュ、エステなどを同一店舗で提供できる形、

いわゆるトータルビューティー化を推し進める動きがあり、それをちゃんと業界規模で確立していこうよ!という協会でJBCAという団体があります。PROSOLもHANABUSAも全く別の会社ですが、JBCAに参加し、お互いによりよい価値をお客様に提供できるよう頑張っています。

そのHANABUSAの社長の奥様にガンの経験があり、その際に多くの問題にぶち当たります。

HANABUSA社長が体験したウィッグの問題点

・何でウィッグってこんなに高いの?

・マダムっぽいデザインばっかじゃん。

・いざ買って被っても、違和感凄い。

・誰に切ってもらえばいいの…?(美容院では結構断られる)

・ウィッグ屋さんで切ってもらったけど………微妙。

そんな体験をしたそう。

ちなみにこんな感じの方です。

パリコレのバックステージや、コンテストなど華々しいキャリアを築いてきたカリスマ美容師の1人ですが、そういったハイキャリアを歩んでいても、ウィッグの提供サービスは滅多にないことなのです。

ただ、滅多にないからと言って、困っている人が少ない訳ではなく、困っている人は多いがその大半が美容院に行けず、雲隠れしている。泣き寝入りしている。そういう現状があることが考えられることから、

「これは本当は、美容師がどうにかしないといけなかったことではないか?」

と問題意識を持ったそうです。

そこからJBCA内でプロジェクトを企画し、賛同する全国各地の美容院が人材を出し合って FOR AC を運営していく。

これがFOR ACプロジェクトの始まりです。(2年前、広島がオープン。金沢市の次にできた。)

ウィッグ業界への問題意識

という見出しが適切かどうかは分かりません。

ただ、そういったストーリーがあった。そして実際に現場で触れてみた。

その結果、僕個人が感じたのは

「こんなサービスがまかり通っていたのか…」

という感想。だからこその憤りだったのですが、

実際、そのサービスで救われている人もいるだろうし、

ちゃんと想いを乗せてウィッグ業界で働いていらっしゃる方もいるだろうし。

頭越しに全否定するわけではないですが、

ある意味、このプロジェクトを通してウィッグ業界のサービスの在り方の再定義をしていく心構えでいます。

前回の内容でも綴ったように、「ウィッグを売る、ウィッグを切るのが仕事」ではない。

「それを通してお客様にどう影響をしていきたいのか」がサービスの在り方の始まりなんだと思います。

でも、ハッキリ言ってこのウィッグ業界の問題点は、サービスの意識が「ウィッグを売ること」「いかにウィッグを売って売り上げを上げるか」に傾倒しているような所に原因があるのではないかと考えています。

邪推ですけどね!汗

ではどういうサービスなのか。

これも前回の繰り返しになりますが、

「技術や知識を通して、患者さまを不安から守り、生活と尊厳を守り、自己肯定と社会復帰(社会性の維持)を助ける」

これに尽きると思います。

そんな考え方がFOR ACの当たり前になって、医療業界にも拡がって、新たなサービスの

価値が認められることで、多くの患者さんが良いサービスにありつける。闘病しながらも希望を持てる、綺麗でいることを諦めさせない。そんな社会になっていくんじゃないでしょうか。

そうしていくためにはどういったサービスが求められるのか。

これを自分の中で確立させていった1~2年でした。

各問題点、何故そうなのか、何が問題なのか。

どういったサービスを構築していったのか。

その辺を、今後数回に分けて書いてみようかと思います。

FOR AC 店長 大田垣

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この記事を書いた人

大田垣 成俊
大田垣 成俊
1988年生まれ広島県尾道市出身。
広島修道大学人文学部教育学専攻卒。
中高社会科教員免許取得。

大学卒業後、PROSOLに入社し、働きながら広島県理容美容専門学校の通信課程にて美容師免許を取得。
五日市店で12年の勤務を経て、アピアランスケアのリーダーとして廿日市店へ異動。
丁寧で親身なカウンセリングと、理論的な技術やアドバイスに定評があり、独自の特性を活かして、新人の技術教育やオリジナル商品開発など、多岐に渡り活躍中。